頭取メッセージ

ごあいさつ

皆さまには、平素より清水銀行ならびにグループ各社をお引き立ていただき、誠にありがとうございます。

当期中におけるわが国経済は、物価上昇の継続や海外経済の減速等の影響により、一部で足踏みが見られましたが、雇用・所得環境の改善により個人消費の下支えや設備投資の増加、インバウンド需要の高まりにより緩やかに回復しました。

当行の主要営業基盤である静岡県経済につきましても、物価上昇や海外経済の不透明感から輸出や生産など一部で弱さが見られたものの、個人消費の持ち直しや製造業を中心とした設備投資の増加により、総じて緩やかに回復しました。

金融環境につきましては、日本銀行により政策金利が段階的に0.5%にまで引き上げられ、本格的な「金利のある世界」が到来しています。

こうした変化の激しい時代において、当行の社会における存在意義を改めて見つめなおし、当行が地域社会に存在している「意義」、未来に向けての「志」をパーパスとして明文化しました。

パーパス「地域を愛し、お客さまの未来をともに考え、共創します」には、静岡県を主要営業基盤とする当行が、お客さまの過去から現在までをよく知ったうえで、一緒になってお客さまのサステナブルな未来を考え抜き、地域・お客さまの未来をともに創っていくという思いを込めております。

2023年4月より、第28次中期経営計画「SHINKA~絆をつむぐ~」をスタートさせました。本計画は、100周年に向けた2ndフェーズとして、1stフェーズで底上げを図ってきた収益基盤の維持・拡大を図っていく重要な期間と位置付けました。「SHINKA」には、「進化」「深化」「真価」の3つの意味を持たせ、第27次中期経営計画でZENSHINしたさまざまな施策をさらに進め、深めるとともに、新たな施策を推し進めることで真の価値を発揮・提供していくという思いを込めております。

基本方針は「ソリューション営業の高度化」「人的資本の充実」「サステナビリティ経営の実践」としました。「ソリューション営業の高度化」については、ファイナンスの高度化やDXの進展によるサービスの多様化等の施策を進めていくことにより、ソリューション営業の量的拡大・質的向上を図り、お客さまのニーズ・課題への対応力を強化してまいります。「人的資本の充実」については、人財を「コスト」や「資源」ではなく「成長の源泉となる資本」と捉え、投資を加速することで、人財の力を最大限に引き出し、従業員エンゲージメント・ウェルビーイングの向上につなげてまいります。また、これにより、「当行に対するお客さまのエンゲージメント」「お客さま自身のウェルビーイング」が向上し、当行の企業価値向上につながる好循環を生み出してまいります。「サステナビリティ経営の実践」については、DXによる業務効率化やアライアンス戦略の加速等を通じて、当行が永年培ってきた経営基盤をさらに強化し、地域の「環境」「社会」「経済」の持続的な発展に寄与することで、持続可能な社会の実現を目指してまいります。

当行は、これまでも多くのステークホルダーの皆さまに支えていただき、静岡の地で発展を続けてまいりました。世の中が大きく変化するなかでも、パーパスを全従業員が実践するとともに、第28次中期経営計画で掲げた施策を展開していくことで、ステークホルダーの皆さまとの絆をさらにきめ細やかにつむぎ深めてまいります。皆さまにおかれましては、今後とも倍旧のご支援、ご愛顧を賜りますようお願い申し上げます。

頭取 岩山靖宏

代表取締役頭取 岩山 靖宏