Senior message先輩メッセージ

ソリューション営業部としての業務領域は広く、多岐にわたります。具体的にはM＆Aや事業承継、補助金等の公的制度支援、ビジネスマッチング、海外展開等の専門分野において、営業店と連携しお客さまの課題解決に向け、サポートをしています。またファイナンス業務として、企業のSDGs達成を支援するサステナブルファイナンスや、企業の資金調達の多様化や効率化に貢献するストラクチャードファイナンスにも取り組んでいます。私はその中でもM＆Aや事業承継支援を中心に担当し、各営業店の行員との同行訪問を通じて、お客さまにソリューションの提供を行っています。専門的な分野であるため、お客さまの理解度に応じた言葉選びを心がけ、わかりにくい内容は噛み砕いて一般的な表現に言い換えたり、身近な事柄に例えたりしています。例えば、企業の売買については、よく結婚のようなものである、と説明しています。そして、私たちはお客さまにふさわしい相手をご紹介してご縁をつなぎ、「共に幸せな未来を築いていただくためのお手伝いをしています」と説明すると、伝わりやすいです。ソリューション営業部の先輩方や、以前出向していた企業の専門家の方たちが実践していた説明や表現の仕方なども、参考にしています。

この仕事で一番難しいと感じるのは、相手の気持ちを理解することです。私たちが接するお客さまは、一人ひとり性格も考え方も異なりますし、言葉では「わかった」と言っていても、実際どう思っているのかはわかりません。また、相手の気持ちを理解することが不足していると、いつかその綻びが大きくなって、取り返しがつかなくなることがあります。以前、お客さまに説明すべきことがうまく伝わらないまま話を進め、不安な思いをさせてしまった経験があります。その後説明をし直して、ご理解いただくことはできましたが、もっと丁寧に進めていくべきだったと反省しました。以来、これまで以上にしっかりとお客さまに向き合い、小さな不安や不満も感じ取るように努め、ご納得いただけるまでお話ししています。

お客さまが喜んでいる姿を見た時には、一生懸命頑張ってきて良かった、と感じます。特に印象に残っているのは、初めて関わったM＆Aの成約式に立ち会った際に見た、お客さまの安堵の表情です。その方は自分の会社を売却することを決めたものの、契約が近づくにつれて「やはり自分で続けたい」という思いが募り、悩まれていました。そこで、M＆Aは従業員や取引先、さらには地域を守るものであると改めてお伝えし、ご納得いただきました。そして最後には、先方の社長へ「よろしくお願いします。」と泣きながらおっしゃったのです。このこともあって、成約式でのお客さまの表情には、とても感動しました。

銀行業界は、常に進化しています。また、お客さまの求めるものもアップデートされていきます。それらにしっかりと応えていくためには、常に新しい何かに挑戦しなければなりません。大変なこともありますが、挑戦ができること、そしてそれを成し遂げた時には、やりがいを感じます。今後は、専門分野における知識を増やすと同時に、多くの経験を重ねて、新しいことに挑戦し続けていきたいです。